私たち全日本男子プロテニス選手会は、(公財)日本テニス協会あてに、ランキングポイントに関する要望書を提出しました。
日本ランキングは、日本国内ツアーで獲得できるJTAポイントのほか、海外で獲得したATPポイントも一定倍率で換算した上でランキングに反映される仕組みになっています。今回の要望は、ATPポイントのJTAポイントへの換算率を、現行の200倍から250倍としていただきたい、というものです。
以前は、ATPポイントのJTAポイントへの換算倍率は「300倍」でした。その後、2018年頃に発表された海外男子ツアーのシステム変更に伴ってATPポイントの換算倍率を300倍から200倍に修正しました。しかし、この海外男子ツアーのシステム変更は事実上撤回され、従前のツアー制度で引き続き運用されることとなりました。ただ、JTAランキングへの換算倍率は、依然として200倍のままでした。
私たちは、このことにより、ATPポイントを得られるATPチャレンジャー大会やITFサーキット大会のレベルが、同じポイントを得られるJTA大会に比べて著しく高くなっており、不均衡となっていると考えました。
こうした状況は、日本選手が海外ツアーへ参加することのハードルとなり、日本テニスの国際競争力強化の足かせになりかねません。そこで、ATPポイントのJTAポイントへの換算倍率を高くする(以前に近くする)提案をしました。
また、同時に、ATPツアーでは認められているプロテクト・ランキングシステム(怪我などで長期離脱をした場合に離脱時のランキングをエントリーにしばらく使える制度)をJTAツアーでも運用してもらえるよう、要望を出しました。
ランキング制度は選手の価値を直接に表すものであり、選手にとって最も大きな関心事の一つです。
よりよいランキング制度のため、日本テニス協会にアスリートの意見を伝えていこうと思います。